同居していた内縁の妻の娘を拘束した上で乱暴したとして、強制性交などの罪に問われた自営業の男（２７）の判決公判が１９日、大津地裁であった。畑山靖裁判長は「卑劣で悪質極まりない犯行」として、懲役７年（求刑同９年）を言い渡した。

　判決によると、男は４月１６日、自宅で１７歳だった内縁の妻の娘の両手首をひもで拘束し、アイマスクで目隠しをして抵抗できない状態にした上で性交した。６月４日には被害女性に両腕で抱きつき、わいせつな行為をした。

　判決理由で畑山裁判長は、男は被害女性が１５歳だった２０２１年１月ごろから約２年半にわたって性的虐待を繰り返しており、常習的な犯行だったと認定。犯行の際に被害女性の首を絞めたり、スマートフォンで撮影したりする行為に及んでいたとした。

　被害女性は長期間苦しみながらも男から口止めされたり、「おまえも悪い」と言われたりして事件が発覚するまで誰にも相談できなかったことから、「身体的、精神的苦痛は計り知れない」と指摘した。

　先月２８日の初公判では被害女性の意見陳述書が読み上げられた。「男と初めて出会った時、こんなに辛い思いをして生きることになると考えもしなかった。これまでに起こった被害を全て消し去ってしまえたらと思う」という痛切な心情が法廷で明らかにされた。

京都新聞　2023年10月19日 18:47

https://www.kyoto-np.co.jp/articles/-/1132085